奈良へ(20):飛鳥川の飛び石と勧請綱

明日香川 明日も渡らむ石橋の 遠き心は思ほえぬかも
飛鳥川にかかる飛び石の傍らの石に、この万葉集の句が刻まれていた。
静かに流れてきた飛鳥川の清らかな水は、この飛び石で水しぶきを上げて流れを速め、そしてまたもとのゆっくりとした流れに戻っていく。
この飛び石は飛鳥から見て、稲淵の集落の入り口に置かれている。古代からこの集落にとって大切な橋として使われてきた。

そのすぐ下流には稲淵の勧請綱が掛けられている。
以前紹介した栢森の勧請綱と対になるもので、栢森が女綱なのに対して、こちらは男綱だ。綱の中央には男性のシンボルを表す稲藁が吊り下げられる。女綱の綱掛神事は仏式で行われるが、稲淵では神式で執り行われる。
ここを越えたら稲淵も終わりになり、段々畑を眺めながら飛鳥に向かって下っていくことになる。

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