翌朝、JRで法隆寺駅へ。なんか駅が新しくなっている。電車で来たのはもう10年以上前か。
確か法隆寺行きのバスが出ていたはずだが、と駅を出るがバス乗り場さえ見つからず。何だかいろいろと駅の周辺も変わっているような気がするが、10年以上前の記憶なのでなんとも。
あとでわかったことだが、バス乗り場は南口だった。
歩いても30分くらいだし、ま、いいかと徒歩で法隆寺へ。

松並木の南端に到着。
ここから国道を横切ってまっすぐに続く松並木の真ん中を歩いて南大門へ向かう。

南大門をくぐると正面に中門。その背後に五重塔と松の背後に金堂。
この景色、中世っぽくて雄大ですごくいい。

中門の仁王様。大変ご無沙汰しておりました。

五重塔。装飾の少ない古様が力強い。
初層の四面には釈迦の入滅の場面や弥勒菩薩下生の場面などの塑像群が置かれている。天気の悪い日はこの中、暗くてなかなか見えないが、この日は秋晴れのいい天気で苦労せずに見える。

塔の軒を支える邪鬼さんもがんばっていた。

金堂と五重塔。
いやもうこの建物かっこ良すぎる。

西院伽藍の周囲には廻廊が巡らされている。壁には連子窓が取り付けられ、柱は中心が膨らむエンタシス。この素朴な力強さの美のすごさ。
写真家・土門拳もこの廻廊の風景が好きだと言っていた。(確か)

廻廊の連子窓から見る景色。

桜の紅葉と大講堂。
この日、金堂は補修中で本尊の釈迦三尊は大講堂の背後の上御堂で公開されていた。上御堂の本来の本尊である釈迦三尊の前に置かれ、主役の座を奪っていた。
薄暗い金堂と違ってよく見えるのがうれしい。止利仏師による面長の顔立ちにアーモンド型の眼、唇の端を上に持ち上げたアルカイックスマイルも間近によく見える。
金堂の四天王はと見渡すと、こちらは法隆寺秘宝展として収蔵庫で公開しているらしい。ここもあとで行ってみよう。
大宝蔵院で愛らしい童顔の夢違観音や排仏毀釈の際に大神神社から来た骨太の地蔵菩薩などを見て、いよいよ百済観音と再開。ひょろっとした細長い胴体に、りんかくのはっきりしない笑みを浮かべた顔。じっと見ていると果たしてこの像は本当にそこに実在しているんだろうかと疑問が浮かぶような、かげろうのような像だ。
何でも白黒はっきりさせないといけない今の時代に対して、別にあいまいでいいじゃん、それが日本の文化のいいところなのさ、という声が聞こえたような気がした。

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