京都酩酊を歩くじゃなくて、名庭を歩く
この本の筆者は前に読んだ『月と日本建築 桂離宮から月を観る』
を書いた人でもあり、庭園研究25年というキャリアをお持ちの人だ。
京都にある多くの庭園から西芳寺、天竜寺、平等院、桂離宮、修学院離宮など27の庭園を紹介している。
庭というのは案外難しいと思う。
桂離宮のように広大な敷地に建物が点在し、大きな池があり、人がその中を巡るような庭もあれば、方丈の前に作られ、建物の縁側に座って見るような庭もある。
禅宗寺院によくある枯山水庭園や阿弥陀如来のいる極楽浄土を表現した浄土式庭園など庭の種類もいろいろある。
中でも、禅宗の思想と結びついた枯山水庭園は難しい。
波模様の白砂の上に岩が置かれ、端の方に木が少しだけ植えられていたりする。
白砂は海、岩は山なのだろうが、これは何を意図するのか、あるいは、意味を考えてはいけないのか。
この本はそこまでは答えてくれないけれども、いろいろな庭の作者についてのエピソードや、庭に込められた謎解きなどが面白い。
特に、庭には「死」というテーマが込められているという。
どの庭でも死と関係があるとは言えないと思うが、そういう観点から見てみるとまた庭の見方も変わってきそうだ。
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