京都辺縁の仏像を訪ねる:六波羅蜜寺(18)
予定の寺をすべて廻ったがまだ時間があったので、街中に戻り、六波羅蜜寺を訪ねた。
それほど広くはない本堂裏の収蔵庫には空也上人、2体の地蔵を始めとして、平清盛、運慶、湛慶像といった歴史上のスーパースターが勢ぞろいしている。おまけに閻魔大王ご一行様もいらっしゃる。
前に来たときには空也上人像はもっと奥の方にあって、なぜこの主役級の像がこんな片隅に置かれているのかと思ったが、今回来てみると真っ正面に安置されていた。やはり主役は真ん中にいないと。
鍛えた体は軽そうで鐘を叩きながら念仏を唱えている。口からは6体の阿弥陀仏。苦しそうな表情のようにも見え、恍惚の表情にも見える。
髪の毛を手に持つ鬘掛け地蔵の前にはたくさんの髪の毛が奉納されていた。何を願って奉納しているのだろう。
そもそもこの地蔵が鬘掛け地蔵と呼ばれるのは、こんな逸話がある。
母を亡くしてひとり困っていた娘のところに僧が来て葬儀や埋葬をしてくれたが、棺に入れた母の髪の毛を持っている地蔵が見つかったことから、あのときの僧は地蔵だったことがわかったという逸話があり、その地蔵こそがこの鬘掛け地蔵であるということになっている。


10年ほど前に来たときにもこんな写真を撮った記憶がある。
そのときはデジカメではなく銀塩カメラで。いまもポジフィルムが残っているはずだ。

「みなさんの願い事が一つ残らずかないますように」と書かれていた。
泣かせるね。

境内の石仏たち。
そんなわけで長かった「京都辺縁の仏像を訪ねる」もおしまい。
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